ご挨拶message
着物は文化
私が呉服屋で働き始めたての頃、私達の親達は着物を結構普段着ていました。そしてその頃の母親達はほとんどの人がお裁縫が出来ました。
反物の裁断から仕立て直し、着付けの仕方、色々と工夫して色々と考えて、知識が素晴らしく豊富でした。
何もわからない私は、いつもお客様に教えてもらうことばかりでした。
それから40数年、その頃の年代の方がどんどん減ってきて、今ではお子様の祝着や浴衣の腰上げすらわかる方が少なくなってきています。子供の着物は肩上げ、腰上げによって、3~4年は最低着る事が出来ます。
しかもきちんと畳むと皺になりにくく、薄くかさばりません。
国内、海外の旅行でも邪魔になりません。多少太っても、痩せても、大きくても小さくても、何とか着れてしまうのも凄いところです。以前妊婦さんに着てもらった事もあります。
体型が変わる事によって洋服は着れなくなっても、着物だと何とかなる場合が多いです。最近、外国のお客様が増えています。日本に来るとさぞ、着物姿が沢山見られるのではと期待されているような気がします。
日本は着物、着物は日本の歴史そして文化です。
着物の知識を何とか後世に残し、着物の良さを日本人が認識して欲しいと思います。
私が今までで一番心に残っている花嫁姿は、花嫁さんのお婆様の着た振袖でした。お婆様からお母様へ、お母様から娘さんへ、娘さんからそのお子さんへ、心がどんどんつながっていくお着物って、なんて素敵なんでしょう!!
女将 田巻孝子
着物を身近に、もっと気楽に!
田巻屋に嫁いで、日々若女将として奮闘しております。着物の知識も着付けの技術も全くない状態からのスタートでしたので、最初はとても戸惑いましたが、着物のことを学んでいくうちに、その奥深さや素晴らしさを感じられるようになりました。自分が経験した気持ちを活かして、お客様に着物を楽しんでいただけるように、お気持ちに寄り添える存在でありたいと常に考えています。
以前からカラーコーディネーターとして活動しており、お客様の着物選びにパーソナルカラーを活かして、「似合う」着物をご提案させていただいております。そうして喜んでくださるお客様の笑顔が、何よりの励みになります。
田巻屋は下町文化が根付く深川にありますが、ここは江戸っ子を感じる粋さ、人情を感じることも多くてとても面白い地域です。最近の清澄白河は、おしゃれな街として認識されている方も多いので、新旧が融合している事も、他にはない特別な街だと思います。ぜひ、この街でその面白さを体感していただきたいです。そして、その際は田巻屋にも気軽にお立ち寄りくださいませ。
これからも田巻屋を通して、たくさんのお客様が笑顔になってくださるよう精進して参ります。
若女将 田巻小百合
これからの100年に向けて
おかげさまで2023年11月をもちまして、田巻屋は100周年を迎えました。
関東大震災の翌年に祖父が開業して以来、東京大空襲で2度目の焼け野原になったこの深川の地で、街の変遷とともに大正、昭和、平成、令和の時代を歩んで来ることが出来ました。
ひとえにお客様のお力添えあってのことでございます。
時代とともに街は大きく変わり、寺町である清澄白河は新旧の様々な店が調和し、近年はカフェとアートの街として親しまれるようになりました。砂町銀座は日本有数の商店街であり続けています。
田巻屋はこの間一貫して、様々なお祝いのお手伝いをさせていただき、祭り用品を通して地元の皆様に密接なお付き合いをしていただいています。また現在は国内外問わず、遠方より多くのお客様にお越しいただいており、東京の下町らしさを楽しんでいただいています。
着物、祭りという日本の伝統文化を守っていくとともに、日々変化する環境の中でお客様に興味を持っていただける、面白いな、粋だな、可愛いなと思って貰える商品、サービスの提供をつねに心がけて参ります。
これからの100年も、いつも立ち寄る店ではないけれど、お祝い事、祭り、贈り物、お出かけの際等、何かあった時に思い出していただき、立ち寄って頂ける店であり続けたいと思っています。
代表取締役 田巻雄太郎
田巻屋沿革
大正7年(1918年)3月 | 初代田巻賢七郎、「明治小学校」卒業 |
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大正7年(1918年)4月 | 賢七郎、「三越呉服店」(現三越本店)勤務 |
大正12年(1923年)9月 | 関東大震災 |
大正12年(1923年) | 震災後賢七郎、新潟県長岡市「長沢屋呉服店」勤務 |
大正13年(1924年) | 「田巻屋呉服店」創業 |
昭和7年(1932年)7月 | 「清澄庭園」開園 |
昭和16年(1941年)12月 | 太平洋戦争開戦 |
昭和20年(1945年) | 東京大空襲により店舗焼失 |
昭和20年(1945年)8月 | 太平洋戦争終戦 |
昭和22年(1947年) | 新店舗(現深川清澄白河本店)開業 |
昭和23年(1948年) | 戦後初の「富岡八幡宮大例祭本祭り」開催 |
昭和23年(1948年) | 「区役所通り商栄会」発足 |
昭和25年(1950年) | 「株式会社田巻屋」設立、「京呉服の店 田巻屋」に屋号変更 |
昭和34年(1959年) | 店舗(現深川清澄白河本店)増設(1回目) |
昭和35年(1960年) | 祭り用品取り扱い開始 |
昭和36年(1961年) | 「江東区役所通り商店街共同組合」発足 |
昭和39年(1964年) | 店舗(現深川清澄白河本店)増設(2回目) |
昭和48年(1973年) | 「江東区役所」東陽町へ移転 |
昭和49年(1974年) | 商店街、「元江東区役所通り商店街共同組合」に名称変更 |
昭和49年(1974年) | 製材工場、材木屋、木場から新木場へ移転開始 |
昭和50年(1975年) | 宝石、毛皮取り扱い開始 |
昭和57年(1981年) | 製材工場、材木屋、木場から新木場への移転完了 |
昭和57年(1981年)10月 | 「砂町銀座店」開店、合わせて「深川本店」に名称変更。 |
昭和61年(1986年)10月 | 江東区役所跡地に「深川江戸資料館」開設 |
昭和62年(1987年) | 商店街、「深川資料館通り商店街」に名称変更 |
平成4年(1999年)6月 | 「木場公園」開園 |
平成7年(1995年)3月 | 「東京都現代美術館」開業 |
平成9年(1997年) | 「富岡八幡宮大例祭」二の宮神輿渡御開始 |
平成10年(1998年)9月 | 深川資料館通り商店街「かかしコンクール」開始 |
平成12年(2000年)12月 | 都営地下鉄大江戸線「清澄白河駅」開業 |
平成13年(2001年)4月 | 深川資料館通り商店街「花みずき街角誰でもアーティスト」開始 |
平成15年(2003年)3月 | 営団地下鉄半蔵門線「清澄白河駅」開業 |
平成19年(2007年)4月 | 「砂町銀座店」増設 |
平成23年(2011年)3月 | 東日本大震災 自粛により、「富岡八幡宮大例祭」本祭り延期。 |
平成23年(2011年)9月 | 「深川本店」(現深川清澄白河本店)増設(3回目) |
平成24年(2012年)8月 | 「富岡八幡宮大例祭」本祭り開催 天皇、皇后両陛下がご観覧 |
平成26年(2014年)8月 | 「富岡八幡宮大例祭」本祭り開催 |
平成26年(2014年)11月 | 学生用品、江東区立「深川第六中学校」「明治小学校」「元加賀小学校」取り扱い開始 |
平成27年(2015年)1月 | 「深川本店」を「深川清澄白河本店」に名称変更 |
平成27年(2015年)8月 | 「富岡八幡宮大例祭」二の宮神輿渡御開催 |
平成28年(2016年)2月 | デニム着物販売開始 |
平成28年(2016年)4月 | 「田巻屋オンラインショップ」開始 |
平成29年(2017年)1月 | デニム着物で「OMOTENASHI SELECTION2017」受賞 |
平成30年(2018年)9月 | 東京都品川区、「品川プリンスホテル」アネックスタワー1F「classyna」様にて、デニム着物等販売開始 |
平成30年(2018年)12月 | 東京都目黒区、「ホテル雅叙園東京 百段階段」様にて、和雑貨等販売開始 |
平成31年(2019年)2月 | 「深川清澄白河本店」外観リニューアル |
令和元年(2019年)8月 | 香川県高松市内新規ホテル、「ザ・チェルシーブレス」様にて、デニム着物、作務衣、和雑貨等販売開始 |
令和元年(2019年)9月 | 「深川清澄白河本店」「カジュアル着物フロア」増設(4回目) |
令和2年(2020年)7月 | 東京都中央区銀座5丁目、「EXITMELSA」様にて、POPUP出店(8月、9月と計3回) |
令和2年(2020年)11月 | デニム振袖、デニム袴、製作、販売開始 |